ねぇ、言ってよ!

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ふと顔を上げると、まりなの姿は無かった。 どこへ行ったのだろう? せっかく美味しそうなお店を見つけたのに。 家中を探し回ると寝室にぽこりとした膨らみ 布団をまくると寝息を立てていた。 頰には涙の後。 よっぽど寂しかったらしい。 布団はギュッと握り締められていた。 長い睫毛に形の綺麗な鼻 美味しそうな唇。 普段の顔も好きだけど寝顔も可愛い 思わずスマホを取り、シャッターを切る。 「好きだよ」 ふと、呟いて、聞かれていないか焦る。 今聞かれたらせっかくの計画が台無し。 危ない、危ない。 「おい、起きろ」 まりなの肩をポンポン叩いて揺する。 「んー」 まりなが起きて目をくしくしする。 寝ぼけている姿がなんか小動物みたいで 可愛い。撫でたくなる。 思わず「好きだよ。」 あっ!思わず言ってしまった。 まりなの顔がパッと太陽のように輝く。 ああ、やっぱ素直になろう。 君のことが好きだ。 いくら辛いことがあろうと やまない雨はない。 特にまりなの笑顔を見るためならば なんだって頑張れる。 そう思った。
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