エルミナ

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 「獅子王剣!」 ラベリアも剣技を使いながら、ゴブリン達を凪払う。  「シュウ君!後ろ!」 ラベリアが叫んだのでそちらを見ると、ゴブリンが三匹同時に飛びかかって来ていた。  「雷拳~速~」 剣を左手に持ち変え、右拳に込めた雷の魔力を三匹に打ち込んだ。  「ラベリア!マズイ!」 三匹を倒して気が付いた…地面から何者かの殺気を感じたからだ。  「この殺気…」  「シュウ君!来るッ!」 ラベリアの叫びを合図に、地面から“ボーンナイト”が現れる。  「シュウ君!どうする!?」 地面から現れた敵とゴブリンを相手にしながら考えた…ボーンナイトはバラバラにしても、少しすると復活する。  「ラベリア!時間稼げるか?」  「やってみる!」 彼女は、敵が俺に近づかないように戦い始めたので、呪文を唱え始めた。  【我が体内に宿りし雷の魔力よ…我が声に答えよ!】 呪文を唱えながら彼女を見ると驚いた顔をしながら戦っている。  【我がマナと大気に存在せしマナを使い…蒼白なる千もの光を大地に轟かさん!】  唱え終わると、ラベリアは自然に俺の後ろに下がる…魔法使いと組んだときの戦い方をちゃんと分かっている。  【幾千の雷光~サウザンド・サンダーレイ~】 手を翳した方向に、幾千の蒼白な光の柱が降り注ぐ。  「今だッ!」 叫んで剣を鞘に納め、ラベリアを抱き抱えて足に雷の魔力を集中させる。  【雷走り~サンダー・ラン~】 魔法を受けたボーンナイトは、元に戻るのが極端に遅くなる。  なので、ボーンナイトの多くいる場所へ魔法を放ち、そこを走って切り抜けた。  「ピィッ!」 ラベリアを下ろして指笛を吹き、愛馬を呼んだ…そして急いで愛馬に乗り、ラベリアを後ろに乗せ、走らせた。  「シュウ君!あの魔法…!」  「あぁ…あれがどうした?」  「あの魔法…オリジナル?」 先ほど、戦闘で使った魔法がオリジナルだったのに気付いたため、驚いた顔をしていたのだろう。  「オリジナルだよ!それより…」  「何?」  「一気にエルミナまで行く!」  「わかった!」 手綱で愛馬に合図を送り、愛馬のジャスティーンを速く走らせた。
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