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「……オマエハ、疫病ダ」
その地の底から響くような声に、女の高笑いは止まった。
「ワレワレ、妖怪ニトッテモ、人間ニトッテモ、悪イ影響ヲモタラス疫病……」
瞬間、川の水が渦を巻き、その中心から怪獣のように巨大なアマビエがせり上がってきた。
その姿を見た女は、再び腰を抜かした。
「ま……待って、嘘です。今のはみんな冗談! 私、心を入れ換えて妖怪と仲良くしまーす」
「疫病……タイ、サン……!」
女は一瞬のうちに巨大なくちばしについばまれ、アマビエと共に川の中へと消えていくのだった。
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