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夜。寝室にて女が眠りについた後、アマビエはリビングに妖怪達を集めていた。
「ミンナ、このままでいいの?」
妖怪に情を持たず物のように扱う。アマビエはそんな女が許せなかった。
「ミンナでここをでよう。もっとシアワセにくらせるばしょがきっとあるよ」
だが、アマビエの訴えも虚しく賛同する妖怪はいなかった。ここを出て野良妖怪になったところで、人間に捕獲されいずれ殺処分されると知っていたからだ。
アマビエは寂しそうにベランダの戸を開けると、そっと夜の闇の中へ消えていくのだった。
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