弐
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「アマビエ! どこ行ったの!?」 女は朝から怒鳴り声を上げていた。起きてすぐにアマビエがいなくなっていることに気づいたからである。 するとカッパが水掻きのついた手でベランダを差した。 「まさか、逃げたって言うの? チッ、これだからある程度知恵のついた妖怪は嫌なのよ。後で妖怪ショップに文句言ってやる!」 女はぬっぺふほふへ怒りの回し蹴りを炸裂させた後、出勤すべく外へと続くドアを開けた。
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