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恋
空が青くて雲がいい感じだから 余計にそわそわした
勢いまかせに飛び出したのに もうペダルの感覚がない
あの娘の家の前につくころには 不審者みたいで
車通りに面しているから 真っ裸みたいだった
自転車から玄関までが遠かった
きらわれるかも
もうしゃべってくれなくなるかも
そんなことで目を回していたら5時のチャイムがなって
耐えきれなくなったぼくは川をくだるように
流されるままに家に帰った
もっと積極的に もっと計画的に もっと戦略的に
机上になんどもこぶしを乗せた
廊下で久しぶりにあの娘にあった
だけどぼくは言葉がでず
けっきょく短い一文だけで笑った
とうとう卒業式で ぼくはさよならも言えなかった
あれから時がたって大人になった
狭い路地で突然ばったり同僚の女性ににあった
もっと積極的に もっと計画的に もっと戦略的に
「びっくりしたー、こんなところで会うとは・・・・・・
じゃあ、また今度」
けっきょく笑っただけだった
いつもよりきれいだね 私服オシャレだねって言えなかった
ビル間からみえた空は青くて雲がいい感じだった
『横顔しか知らない』から
(ハンバートハンバートーー作詞佐藤良成さん 作曲佐藤良成さん)
詩から詩を作ってみたシリーズⅡ
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