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事の始まりは、3日前に返却された英語の小テスト。
幼馴染みの陽太がいつになく自信満々な様子で、点数で勝負をしようと騒いだ。
あまりの煩さとしつこさに仕方なく、ほんっとうに仕方なく、ノってやった。
どうせ勝つのは俺だという自信もあった。
なにせ、陽太の不得意な教科が英語だということは知っていたし(そもそもコイツには体育以外得意な教科が存在しないのだが)、
俺は俺でしっかりと1週間前からテスト対策をしていたから。成績の為なら努力は惜しまん。
そういったこともあり、陽太の罰ゲームを付けるという提案に2つ返事で頷いた。
しかし、2つ返事で了承したことをすぐに後悔することになる。なんと奴は俺の得点を超えてきたのだ。
普段、3割取れればラッキーなんて言ってる奴が、9割強の点数を取れるなんて誰が思うだろう。
少なくとも俺は全く、これっぽっちも思わなかった。
しかし、奴の点数は俺より3点上回っていた。
つまり俺は負けてしまったのだ。
負けてしまったからには、罰ゲームを受けなければならない。嫌だけど、本当に嫌だけど。
陽太に罰ゲームを訊きに行った。
渋々罰ゲームを訊ねた俺に、奴はニヤリと口角を上げて言った。
『告白しろ』
と。
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