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柏村 京 1
なんか変な夢を見た気がする。内容は覚えてないし、それが怖かったのか楽しかったのかも覚えてない。そもそも夢なんて全部変なものだし気にしなくていっか。
眠気に対してギリギリ白旗を挙げないくらいの調子でベッドから起き上がる。寝起きで足をふらつかせながらカーテンを右に引く。朝日が照り付けて眩しいーなんてことはなく割と曇っている。雨降らないといいけど。
下着を着けてクローゼットの制服を取り出す。目にしたものはいつもより袖が短い。あ、そっか、今日から夏服だ。まだ若干肌寒いんだよなー。でもまあしょうがない。早々に着替えて1階に降り、歯磨きと洗顔して用意されていた朝食を食べる。肌寒い日の味噌汁おいし〜。
「行ってきまーす」の「き」くらいで外に出た。多分「す」は聞こえてない。私の限界は「ま」までだったかー。そんなことを考えながら学校へ向かう。学校まで約1キロ。徒歩で12、3分くらいかな。近くて良かった。電車通学してる人、私が起きた時間に家出てるとか言ってたな。朝早いのほんと無理。
教室の戸を引いてガラガラ鳴らす。割とギリギリで教室に着いたからほとんどの人が席に着いて話してる。何人かからのおはようにおはよーで返し、席に着いてちょっとひと息。ふうー。まだちょっと眠い。
京ちゃんはよー!
朝から明朗な声が耳に響く。でも眠気覚ましにはちょっと物足りない。にこにこしながら近づいてくる愛莉のお童顔を拝見することでようやく眠気が覚めるのだ。童顔でアホの子だけど身長は平均くらいでスタイルが良く、夏服もしっかり似合ってる。ちくしょー。かわいい。羨ましい。かわいい。
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