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悪夢のような光景だ。
辺り一面焼け野原。 覆いかぶさるように倒れている人々。
街が燃える。 街が崩れる。 全てが崩れていく。 私は叫んだ。
「誰か……誰か来てくれ。 助けてくれ……頼む、私を救ってくれ」
声は空しくコダマする。 ついに、ヒーローは来てくれなかった。
悲鳴はもう聞こえない。 ただドーン……ドーンと響き渡る重苦しい音と、
ジリリリリ……と目覚まし時計にも似た警報機の音が鳴り響くだけ……
ん? 目覚まし時計の音だと? あぁ、なぁんだ。
(カチッ)
ただの夢か。
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