常連客

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17時、私は勤務に就いた。とても寒い日だ。風が強く、それに乗っかった雪が横殴りに降ってきた。歩くのにひどく苦労したし、何より顔に当たると物凄く痛かった。こんな日に客はほとんど来ないだろうな。帰ってアパートで寝ていたいが、お金のためにも我慢することとしよう。それに、店内をもっとよく観察するチャンスにもなる。   案の定、店内には誰もいない。先輩はドリンクの補充に入った。よし、今だ。中央の通路を通る。お菓子がある。ポテトチップス、チョコレート菓子、煎餅、キャンディー・・、これといって特に目立つものはない。至って普通の商品棚だ。そして通路を通り過ぎ例の商品が置いてある場所に着いた。  「・・・・・!?」 私は商品を見て驚いてしまった。ホント・・?成分を見てみる・・。こんなものを・・飲んでいるのか・・・!?  ガッシャン!! 私は出入口の方を振り向く。 大男がいた。 しかし、様子が違う。 いつもの優しい表情とは違い、顔が強くしかめられ、歯を剥き出しにしている。 ガンガンガンガン!!! 怒り?脅し?復讐?? ガンガンガンガン!!! いずれにせよ、この世の者とは思えないような顔をして、こちらに向かって走ってくる。 ガンガンガンガン!!! 店が振動する。私は身動きが取れない。 「うううううううぁぁぁぁあーーーーーーーーーー!!!!」 信じられないような声を出し、大男は私からその商品を奪い取った。そして気がつくと私は宙を舞っていた。 ガンガンガンガン・・ 音が下から聞こえる。そして、私の頭に強い衝撃が走る。そのまま辺りは真っ白になった・・・・・・・・。
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