あーかし!!

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あーかし!!

-学校 放課後- 「そういえば君の名前聞いてなかったね」 昨日の放課後、いじめられていたやつの名前を思い出そうとすると思い出せない。それがまだ聞いていないからだと気づいたのは、朝登校しているときである。 「あ、はい、白崎 恵です。女の子と間違えられるのですが男です!それだけ分かっててくれれば幸いです」 ...女かと思った。 「あーなるほど、分かった。恵ちゃ...くんね」 「今恵ちゃんって言いかけたじゃないですか!」 彼女...じゃなくて彼は、俺の前だと色々と話してくれるようだ。それはそれで嬉しい。別に下心ではない。何せ彼女は男なのだから。 -帰り- 今日は部活で疲れた。と言っても部員は俺を含め2人なのだが。 「離せこのやろ!」 家、つまり組から聞き覚えのある声が聞こえる。昨日の夜、橋の下で聞いたような。 「うるせー!帰れ!お前みたいなガキが来る所じゃねぇんだよ!」 下っ端が明石 悠聖を羽交い締めしている。同じ校の生徒なので一応助けよう。 「どうしたんだよ」 「お、親父!それが、こいつが俺らと喧嘩するとかなんとかで」 組のやつの発言を聞くと、明石はとても驚いた様子だった。 「こいつが、親父?」 「とりあえずその手を離せ。お客様だぞ」 「す、すいません親父!」 そいつはすぐに手を離すと、俺に向かって礼をした。だが謝るべきは俺じゃない。 「俺じゃねぇだろ!お前が失礼な事を働いていた被害者に言え!」 「ひ、ひぃ!すいません!親父のお知り合いとは知らなくて失礼なことをしてしまいました!すいませんでした!」 謝られた明石はすっとんきょうな顔をして、ポカーンとしていた。
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