魔法のシャンプー

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魔法のシャンプー

私はイライラすると、気分転換に美容院に行く この美容院に行くと不思議と怒っていた理由を忘れるぐらいリラックスできる。 「ここはいい場所よね。ここに来ると不思議とリラックスできるの。 なんていうんだろう、悩みとか嫌なこととか悩んでいたことを忘れられるのよね。 マッサージがいいのかしらかしら。」私はお会計をしながら、いつも担当者に聞いてみた。 「はは、ありがとうございます。よくそう言ってくれるお客様多いんですよ。」 「そうなの?なにか秘密があるんじゃない?」私は笑いながら言った。 「ん~。」担当者は考え込んでから小声で言った。 「内緒ですよ、うちのシャンプーには人の悩みを流す力があるんですよ。」 「え!なにそれ!  あ!そういえば私はあの姑のことで苛立ってたこと忘れてた!」 確かにこのシャンプーはいい匂いがし泡立ちも良い。 それに、マッサージをしながら泡を流すと悩みも流れていくようだ。 「声が大きいですよ、これは企業秘密なんですから。」 「ねえ、私に少し分けてもらえない?実はうちの夫がこのところふさぎ込んでいて。 どうやら私には心配かけないように言わないけどすごいストレスを感じているみたいなの。 少しでも気分を良くしてあげたいの。」私は、ダメもとでお願いしてみた。 「え。これは業務用で販売はしていないんですよね。慣れている人が取り扱わないと危ないんですよ。 何があっても私のせいにしないでくださいね。」 「大丈夫よ、注意するわ。」 店員は、少し悩んでバックオフィスから小さい小瓶を持ってきた。 「では少しだけですよ。手のひらに500円玉ぐらいとって、いつものご利用のシャンプーに混ぜて使ってください。」 「ありがとう。助かるわ」 そう言って店を出た。
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