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  「ミラー王子、もー限界。もームリ」 「毎度毎度弱音を吐くな! あと五回! 終わるまで何度でも叫び続けるぞ!」 「鬼王子!」 「鬼言う暇あったらさっさと身体を動かせ、このどあほう」  今、腹筋九十五回目。ああ、お腹がつるー!  歯を食いしばり、涙を堪えながらギリギリの力を振り絞り、何とか腹筋百回達成――! 「あー、もうむりーぃ」  ぜはぜは言って、バターンと床に倒れた。もう動けませーん。 『五分休憩したら、次は背筋百回だ』 「無理―ムリムリ、絶対むーりぃ」 『やれ。振った男を見返すのだろう。お前の根性はそんなものか』 「そんな程度ですーぅ。ていうか、根性無いし」 『腕立てと腹筋をもう一度初めからするか?』  ミラー王子の冷ややかな目線が私を刺した。
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