165人が本棚に入れています
本棚に追加
「ミラー王子、もー限界。もームリ」
「毎度毎度弱音を吐くな! あと五回! 終わるまで何度でも叫び続けるぞ!」
「鬼王子!」
「鬼言う暇あったらさっさと身体を動かせ、このどあほう」
今、腹筋九十五回目。ああ、お腹がつるー!
歯を食いしばり、涙を堪えながらギリギリの力を振り絞り、何とか腹筋百回達成――!
「あー、もうむりーぃ」
ぜはぜは言って、バターンと床に倒れた。もう動けませーん。
『五分休憩したら、次は背筋百回だ』
「無理―ムリムリ、絶対むーりぃ」
『やれ。振った男を見返すのだろう。お前の根性はそんなものか』
「そんな程度ですーぅ。ていうか、根性無いし」
『腕立てと腹筋をもう一度初めからするか?』
ミラー王子の冷ややかな目線が私を刺した。
最初のコメントを投稿しよう!