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また夜が来る。
来て欲しくもないが、それを断絶する術もなく。
また私は私のようで私でない仮面を被って
貴方のことなんて
もう忘れてしまったように微笑む。
「おかえりなさい」
今頃貴方は違う誰かと肌を重ねて
「今日もありがとうございます」
「会いたかった?私も」
愛を確かめ合ってるんだろうな。
「連絡がなくて寂しかったよ?」
「お仕事今忙しいの?いつもお疲れ様」
私は嘘ばかり塗りたくっているのにな。
今日も夜の花弁が散りゆく。
嘘に嘘を重ねながら…。
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