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「ふーん。あんたも苦労してんのね。能天気なロリキャラだと思ってたけど」
縁の意識に語りかける声。想いが漏れたか?だがここは境内。簡単に入って来れる霊などそう多くないのだが…
「そのムカつくギャル口調…志垣先輩ですね」
「わかるのね。本当にすごいんだ」
「よく境内に入れましたね。どんだけ強い霊なんだか…ま、今の私はホームの神社で5倍、巫女装束で25倍くらい強くなってますよ。まさに除霊のチャンス…ふふふ」
「パワースポットよりも巫女装束の方が強いんかい!除霊だとー?小賢しい!私の念動力を受けてみるか、こんのロリ巫女…」
相手は志垣詩乃(の霊魂)。紫音を取り合うイケ好かない存在なのだが、同じ人間を愛する同士であるからか、妙に通じるところもあったりする。
「今度は私の心を盗聴なんて、ほんと趣味悪いですね志垣先輩」
「失礼ね。聞くつもりもなかったけど、あんたの心がダダ漏れだったの。むしろ迷惑だわ」
「ああしまった…こんな人に弱みを…」
落胆する縁に、詩乃は悪い笑顔で言う。
「ま、それは全然。むしろ少しはあんたを認めてやろうかって思ったわ」
「別に志垣先輩に認められなくていいです。私は紫音先輩がいればいいの」
「それだけどさ。恐神あんた、なんで紫音が好きなの?私が言うのもアレだけど、あの子、協調性ゼロじゃない?よく話をしようと思ったわね」
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