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さて、今から私は、つらつらとつぶやこうと思う。
正直、私の性分からいって、口に出さず、心で思うなんてのは、愚の骨頂、無意味、無駄、理解不能、わけわからん、な行為である。
けれど、たまにはやってみてもいいだろう、とか思うわけだ。
そう思ってしまうくらい、この雨続きの空模様にうんざりしていたわけだ。
で。
つらつらつぶやいてみようと思った内容というのは、彼女について。
腰まで届く金髪に、白い肌、愁いを帯びた瞳、今は聖母のようなほほ笑みを浮かべ、窓辺で、どこからか届いた手紙を読んでいる、この人。
長く細い指で、髪をさらりと耳にかける仕草も美しい。色っぽさは、あるような、ないような。
ほんと、ずっと眺めていられる存在。出会った時から、この印象は変わらない。
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