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「よっ…と。………え、ここどこ?」
『初回ログイン時の規定に従い、戦闘及びスキルチュートリアルを行います。人差し指と中指を揃えた右手を縦に振る、または音声、もしくは思考操作でメニューを開いてください。』
「こうかな?お、出た。…なんか、装備のところが光ってる?」
『初期装備が配布されています。装備覧から選択して装備してください。』
「ふむ…初心者の剣と初心者の槍…待って、明らかに一個初期武器じゃないの混じってる。………『嵐王の手』!?ちょ、待て待て待て、落ち着け、うち。とりあえずこれは見なかったことに」
『運営メンバーの一人、マスター・ドーンからのプレゼント、だそうです。』
「待てこら、あんた中の人とかいるんじゃなかろうね?」
『私は当ゲームの運営補助兼システムAIのうちの一基。管理番号αー273です。マスター・ドーンからのメッセージを再生します。「そろそろログインしてる頃だと思って、ルールに触れない範囲で僕からプレゼント。僕たちが作った世界を、思う侭に楽しんでほしい。」以上、再生を終了します。』
「………なるほど、ルールに触れない範囲でってそういうことね。暁兄………初っぱな装備制限のあるもの渡されても困るんですけど!?str500以上って何!?agi700以上とか理解不能なんですけど!?
………………ふう、落ち着け、かるまーと、Calm down、びーくーる。一旦置いておくんだ、ログアウトしてから揺すってやればいい。とりあえず、槍でいいや。」
装備覧をタップして、リストの中から槍を選ぶ。
手元に現れた槍を掴んで、数回回転させてから眺める。
「………思った以上に作り込まれてる。けど、持ってる感触が、なんか………ねぇ、ツナミ。どうにかならない?」
『………理解不能。メニューの感覚設定から変更可能です。shYno様、此方からも1つ質問してもよろしいでしょうか?』
「何?」
『先程あなた様が口にされていた、ツナミというのは一体何でしょうか?』
「管理番号じゃなんか味気ないから、安直だけど語呂合わせで273。………駄目だった?」
『………いいえ、問題ありません。』
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