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すると急に、ドラゴン頭が激しくゆれはじめ、ドラゴンのお面の口から白い光があふれ出てきた。
その光が今回選ばれた者たち、つまりぼくと神官以外の人びとをつつみこんだと思うと、その人びとの影が突然踊りくるいはじめた。影の主たちを見てみるけれど、彼彼女らはまったくピクリとも動いていなかった。
ただドラゴン頭の神官は、ドラゴンのお面を器用に踊らせていて、ちょうどドラゴンの口がその踊りぐるいしている影たちを飲みこむように操作したのだった。
すると、影たちはドラゴンのお面に食べられてしまってきれいさっぱりなくなってしまった。ぼくは、イケニエとは人間の一部のことだと、どこかのウワサで耳にしていたが、それがまさか影だったなんて思いもよらなかった。
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