選ばれなかった竜の子

4/5
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
 すると(きゅう)に、ドラゴン(あたま)(はげ)しくゆれはじめ、ドラゴンのお(めん)(くち)から(しろ)(ひかり)があふれ()てきた。  その(ひかり)今回(こんかい)(えら)ばれた(もの)たち、つまりぼくと神官(しんかん)以外(いがい)(ひと)びとをつつみこんだと(おも)うと、その(ひと)びとの(かげ)突然(とつぜん)(おど)りくるいはじめた。(かげ)(ぬし)たちを()てみるけれど、彼彼女(かれかのじょ)らはまったくピクリとも(うご)いていなかった。  ただドラゴン(あたま)神官(しんかん)は、ドラゴンのお(めん)器用(きよう)(おど)らせていて、ちょうどドラゴンの(くち)がその(おど)りぐるいしている(かげ)たちを()みこむように操作(そうさ)したのだった。  すると、(かげ)たちはドラゴンのお(めん)()べられてしまってきれいさっぱりなくなってしまった。ぼくは、イケニエとは人間(にんげん)一部(いちぶ)のことだと、どこかのウワサで(みみ)にしていたが、それがまさか(かげ)だったなんて(おも)いもよらなかった。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!