屈辱

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屈辱

「は?」 「法外な金額でなければここで契約書にサインをします、わざわざ部屋で書く必要は無いです」 「別に、金とは言ってない。男と女が部屋ですることなんか決まってるだろ?」 怒髪天を衝くとはこのことだろう。 「不倫をするような女ならフレンチでもご馳走すれば簡単に抱けるとでも?」 「今回の件は私もある意味被害者です。その場合の慰謝料なら50万~100万くらいが妥当じゃないでしょうか?もしそれでも足りないなら、あなたの義弟に“私も”慰謝料を請求します。」 財布からなけなしの二万円を取り出すとテーブルにたたきつける。 「足りなければ、SMSで金額と振込先を送ってください。あと、慰謝料に関してあなたと直接お話しすることは二度としません。そちらも書類を郵送もしくは弁護士を通してください。では」 一気にまくしたてると沖田もさすがに呆然とこちらを見ているが無視して席を立った。 「ちょっと待って」 何かを言っているがもう聞かない。 くやしいくやしいくやしい 彰も結局は身体が目的だということだろうし、あの男も妹の為とか言って慰謝料を身体って最低だ。 何故、私だけ SMSにはフレンチの追加料金は送られてこなかった。
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