Story2 再会の理由

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そんなことを思うも、もちろん言葉にはできなかった。 小林流歌 25歳。 ごく一般的な企業で総務を担当している。 ダークブランの髪は一つに縛っているだけだし、着ている服も黒のパンツに白のカットソー。 所謂、特に何もない日の通勤着だ。 それに引き換え、一緒に来た残りの3人はこれでもかというほど、勝負服を着ている。 きれいに巻かれた髪に、いやらしくない程度の露出。 女の私から見ても完璧な服装だ。 確かにこのエリートぞろいの飲み会は潰したくないのも当然だろう。 そんなことを思いつつも、私は帰りたい衝動を抑えることが出来なかった。 その原因は目の前で少し冷めたような瞳で笑うその人。  
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