390人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなことを思うも、もちろん言葉にはできなかった。
小林流歌 25歳。 ごく一般的な企業で総務を担当している。
ダークブランの髪は一つに縛っているだけだし、着ている服も黒のパンツに白のカットソー。
所謂、特に何もない日の通勤着だ。
それに引き換え、一緒に来た残りの3人はこれでもかというほど、勝負服を着ている。
きれいに巻かれた髪に、いやらしくない程度の露出。
女の私から見ても完璧な服装だ。
確かにこのエリートぞろいの飲み会は潰したくないのも当然だろう。
そんなことを思いつつも、私は帰りたい衝動を抑えることが出来なかった。
その原因は目の前で少し冷めたような瞳で笑うその人。
最初のコメントを投稿しよう!