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ハッピーエンドレス
「翌日、目覚めた美咲は矢嶋の腕の中。運命の相手を見つけた美咲は幸せいっぱいだった……
『貴方にも素敵な出会いが訪れますように』
って、んなことあるかーい」
思わず叫んだ明日香。
片手に缶ビールを持ちWeb小説を読んでいるところだった。
「こんな都合の良い話、あるわけないし。だいたいよ?魔法のお婆さんなんて存在する訳ないじゃないのー!!」
すると、急に後ろからお婆さんの声がした。
「あんたも試してみるかい?」
くだを巻きつつ酔っぱらった明日香が驚き振り返った途端、キラキラした光りに包まれた。
「うわぁ、まぶしいっー」
「健闘を祈る。あんたもがんばんなー」
箒を小脇に抱えたお婆さん。
「全く世話の焼ける世の中になったものだね……」
お婆さんは、つぶやきため息をこぼすと「よっこいしょ」と箒に股がった。
マンションのベランダから夜空へ飛び立って行った。
END
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