雨の日のメロディを君と

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********** その雨は、放課後になってもやまなかった。 朝の天気予報は大外れ。 傘を持っている人はきっと少なくて、昇降口は雨が上がるのを待っている人であふれていた。 私は教室のロッカーに傘が置いてあることを思い出した。 2週間前にも天気予報が外れて、雨が降らない日に持ってきた傘を置きっぱなしにしていた。 「ラッキー。」 そう小さくつぶやいた。 3階にある教室まで戻るのは一苦労だけど。 『リレーで走らなかった分の体力も余っていることだし』と無理やり自分を納得させた。
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