小さな世界

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 さっきまでの夢心地は消え去り、現実を見すえて私は動きだす。  朝日に照らされた街へと丘を下っていく。  そういえば……。ふと、蘇った記憶にほおが緩む。  私がはまっていた世界紀行の映像眺めてるときには、タマが画面の前に来て邪魔してきたりしてたなぁ……。  タマのおかげで、私だけの小さな世界、それが、あの童謡の「イッツ・ア・スモールワールド」へと変わった。  この小さな地球(ほし)の中で世界中とつながっていると、わかるよ。  丘を駆け下りながら、大きく息を吸う。  この空気はモンゴルから来ていてもおかしくないだろう。だって、大陸からの高気圧によって、大陸方面からの乾いた空気が流れてきてるのだから。  現実的に分析して、世界とのつながりを感じてにんまりする。  頭が固い私なりの、つながっている世界を楽しむ方法を見つけたことを嬉しく思って。
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