24人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
メニューを見る。めくっていると、サンドイッチのメニューがあった。スパゲッティを挟んだサンドイッチだ。
「私これにしようかな」
「ナポリタンサンドイッチ? これ、もしかしてスパゲッティが挟まってるの? 太るわよ」
「大丈夫、大丈夫」
炭水化物×炭水化物は人によっては、苦手だったり受け付けない人もいるそうだが、私は大丈夫だ。
むしろ、炭水化物は好きなので大歓迎といってもいい。
「凛ちゃんは? 」
「私? 私は⋯⋯チョコケーキとコーヒーかな」
「おぉ、じゃあ、注文しよう」
手を上げると店員さんが来る。注文を終えると、凛ちゃんが真顔だった。
「で? 何があったの? 」
「⋯⋯何のこと? 」
「何のことって⋯⋯そのために今日私を呼んだんじゃないの? 」
「⋯⋯うん」
「なら、なんでごまかすのよ」
「なんか、直前になるとね⋯⋯」
「⋯⋯話す準備はできた? 」
「うん」
胸に手を当て、深呼吸。
「あのね、私、古代生物が好きなんだ」
「古代生物? マンモスとか? 」
「そんな感じ。それで、私文系選択してたんだけど、理系になることになって⋯⋯」
「それで? 」
「凛ちゃん、理系でしょ? 困ったら教えてほしいなーなんて⋯⋯」
「それは、教えるけど⋯⋯本題それじゃないわよね? 」
そう言われた瞬間、店員さんが来て話は一度おしまいになった。
最初のコメントを投稿しよう!