2章

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 メニューを見る。めくっていると、サンドイッチのメニューがあった。スパゲッティを挟んだサンドイッチだ。 「私これにしようかな」 「ナポリタンサンドイッチ? これ、もしかしてスパゲッティが挟まってるの? 太るわよ」 「大丈夫、大丈夫」  炭水化物×炭水化物は人によっては、苦手だったり受け付けない人もいるそうだが、私は大丈夫だ。  むしろ、炭水化物は好きなので大歓迎といってもいい。 「凛ちゃんは? 」 「私? 私は⋯⋯チョコケーキとコーヒーかな」 「おぉ、じゃあ、注文しよう」  手を上げると店員さんが来る。注文を終えると、凛ちゃんが真顔だった。 「で? 何があったの? 」 「⋯⋯何のこと? 」 「何のことって⋯⋯そのために今日私を呼んだんじゃないの? 」 「⋯⋯うん」 「なら、なんでごまかすのよ」 「なんか、直前になるとね⋯⋯」 「⋯⋯話す準備はできた? 」 「うん」  胸に手を当て、深呼吸。 「あのね、私、古代生物が好きなんだ」 「古代生物? マンモスとか? 」 「そんな感じ。それで、私文系選択してたんだけど、理系になることになって⋯⋯」 「それで? 」 「凛ちゃん、理系でしょ? 困ったら教えてほしいなーなんて⋯⋯」 「それは、教えるけど⋯⋯本題それじゃないわよね? 」  そう言われた瞬間、店員さんが来て話は一度おしまいになった。
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