2章

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 なのに、付き合わないのだ。桜も気づいてないわけじゃないだろうに。あんな分かりやすいアピール。  ◆桜side  凛ちゃんは百面相しながら、私に聞いてくる。 「ねぇ、なんであの後、桜は鈴木のお見舞いに行ったの? どう考えてもおかしいでしょう? 」 「だよね。自分でもそう思う」  凛ちゃんの眉間にしわが寄った。 「私が何で行ったのか。その理由を今から説明するよ」  つい、口から洩れそうになった声を熱い紅茶に唇を浸し消す。  ⋯⋯嫌われると思うけど。  口を動かしたせいで紅茶の表面が波打つ。紅茶に映る歪んだ表情の自分を見て、情けないと思った。
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