第6話

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第6話

人付き合いは苦手な人が多いと思われます。 瞬一も対人関係は面倒くさいようです。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 「これで、登録は修了したよ。」 そう言って本田さんは、俺の警察手帳を渡して来た。 てか、こんな簡単に登録出来ちゃったけど大丈夫かこれ? 「で、俺はどこに配属されるんですか?」 あんまり面倒くさかったら、嫌なんだけど。 「〈蓋世(がいせい)班〉さ。まぁ、知らないと思うけど。」 良かった、マイナーってことはあまり仕事がないだろう。でも、蓋世の意味って確か、、、、、 「何故ならば、今創られたからね。」 自信満々に本田さんがそう言う。 何だと!わざわざ創ったのか、目立つじゃねーか。 「あ、あと隊長が瞬一君だよ。警察庁(けいさつちょう)特務課(とくむか)特殊精鋭(とくしゅせいえい)部隊(ぶたい)〈蓋世〉の。」 肩書き長っ。てか、高校生が隊長って終わってんだろ。 「あの~隊長って辞退出来ますか?」 めっちゃ、ダルい。そして、面倒。 「大丈夫大丈夫。ちゃんと補佐が就くし、ほとんど任せて良いからさ。」 だったら俺、要らなくね?もう、何かいいや。 「じゃ、他の隊員については後日紹介するよ。」 「はい。」 一応返事をして、俺は特務課から去った。 あー。何かめっちゃ疲れた。はぁ。 ◇ 使いなれないスマホを取りだし、電話をかける。 「あ、もしもしアリサ、お盆休み近くに空いている日、あるか?亮太と颯大と一緒に海に行く予定なんだか。一緒にどうだ?」 「いいよ!海行こ、海。」 電話口の向こうから、弾んだ返事が帰ってきた。 「サンキュー。どころで東雲(しののめ)も誘ってくれないか。」 「花梨もね、分かったわ。ちょっと、RINEするから待っててね。」 少しの間、夏のそよ風と(たわむ)れた。 「もしもし、花梨と私は8月11日なら大丈夫よ。」 惜しい。8月11日は山の日だ。 「分かった、場所は潮が丘(しおがおか)海浜公園(かいひんこうえん)で良いか。」 ちょっと離れているが、有名な観光スポットだったはずだ。 「分かったわ、花梨にも言っておくね。」 「じゃ、頼んだ。」 そう言って通話を終わらす。 ◇ 俺は帰路につきながら、またスマホを取り出す。 「もしもし、亮太。例の件オッケー出たぞ。8月11日に、潮が丘海浜公園な。」 「マジか!ナイス。8月11日だな。良くやってくれた。」 「あぁ、面倒くさかった。疲れた。後で、アイス奢れ。」 「ゴリゴリ君で良いか?」 定番の安物アイスを提案してくる。 「いや、抹茶金時で。」 「わーったよ。颯大にも連絡しとけよ。俺は疲れた。」 「いやいや、お前やっといた方がいいよ。俺、そんなに仲良くないから。」 (じゃあなんで一緒に海行くんだ?) と思ったが口にしないでおく。 「あー理解。分かったよ。」 「ああ、頼む。もう一個アイスいるか?」 「いや、チョコレートで。ミルクたっぷりな。」 「ほいほい、じゃあ頼むわ。」 亮太との通話を終え、最後の仕事に取りかかる。 ◇ 「もしもし颯太。海の件、8月11日に潮が丘海浜公園な。」 「分かった。僕の方も、予定大丈夫だよ。じゃあ、一緒に行かない?」 「当日?まぁ良いけど。颯太の家は遠いか。」 「いや、自転車で40分くらいかな。」 「なら、朝連絡して俺が颯太の家行くよ。」 「大丈夫だよ。家は遠いから、駅にしよう。」 「分かった。じゃあ。」 「うん、じゃあね。」 これで本日の仕事が終わった。なかなか人付き合いって面倒くさいな。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー どうも、ぽむむんです。 まとめて更新しました。 ちなみに、蓋世の意味は、「他の人の功績が霞むほどの功績。」や「世界を変えるほどの力。」などの意味があります。
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