【ルポ】きみは半分空想の友だち【光尾取材メモ】欠けた現実を補う人間たち

自称JKの４０代女性？

キティたんは【被疑者】として私の記憶に刻まれることになったのです。

キティたんがわいせつな写メールを送ってきたことが問題だったのではありませんでした。
キティたんが鏡越しに自撮りに夢中になっているあいだに、鏡の横に写りこんでいた裸の少女に気づかなかったことが問題でした。

のちに明らかになるのですが、キティたんは児童誘拐、拉致監禁の実行犯だったのです。

【キティたん】の存在について知らないのはこの街では私くらいのもので、とても知れた人物だったそうです。

【仮面のように厚い化粧】をし、女子高生の制服を着ている。
（キティたんに限らず、このタイプの人間がよくいることを私も知っています。）

少女たちに、「お姉ちゃんとあ～そぼっ」と声を掛け、おままごとをしたがる。そして、自分を「おねえちゃま」と呼ばせる。
おねえちゃまのお城というのが自分の部屋で、そこに行けばお菓子もたくさんあるし、おこづかいもあげるといい、小学三年生以下の女の子、男の子を招き入れたと言います。

キティたんの口癖は「愛をあげたい」だったそうです。
可哀想な子に愛をあげたい、恵まれない子に愛をあげたい、淋しい子に愛をあげたい、かわいくない顔の子に愛をあげたい。