古き良き思い出

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古き良き思い出

高校2年の春、僕は昔から好きだった女の子に告白した。僕の好きな人、青木友梨はお隣さんで物心つく前から一緒にいた。 小さい頃からよく二人で遊び、親同士が仲が良く、一緒にキャンプに行ったこともあった。初めはただの友達としか思っていなかった。小学校に上がってからも、よく遊んだ。 しかし高学年になるとお互い恥ずかしくなり、学校でも家でもあまり話さなくなった。 中学生になり、僕はバスケ部に入り、友梨は吹奏楽部に入った。少し距離を置いたことで心境に変化が出来たのか、僕達は昔のように家の前で話し合うようになった。 ある日、友梨に彼氏が出来た。どうやら相手はサッカー部の男子のようで、大人しい友梨は彼の頼みを断れなかったようだ。 しかしその時、僕は特に何も思わなかった。 ただ「よかったね」と一言だけ友梨に告げた。
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