3人が本棚に入れています
本棚に追加
死がふたりを繋ぐとき
暫くは穏やかな日々を過ごしたが、ついに迎えの日が来た。
もう僕の命は尽きる。医者も看護師も手は尽くしてくれた。本当に感謝している。
彼らのおかげで最期に良い時間を過ごせた。
子供たちと友梨が病室に来てくれた。
3人とも涙を流している。
子供たちが涙を流してくれるなんて本当に嬉しかった。仕事に逃げていた父親の死に際に来てくれるなんて、本当に嬉しいことだ。
友梨は僕の手を握っている。
その手はとても震えていて、友梨の気持ちが何となく伝わった。
ああ、愛していたよ友梨、素直に言えなかったけどずっとその気持ちは変わらなかった。
そんなことを考えていたら友梨の口が開いた。
最初のコメントを投稿しよう!