古き良き思い出

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友梨とその男子は2年生になる頃には別れていた。友梨が言うには性格が合わなかったとの事だ。 僕はというと、実はその間に彼女が出来ていた。女子バスケ部の同級生で岡崎杏奈という背の高い美人系の女子だった。 こう言ってはなんだが、ボクは自分の容姿にはそこそこ自信がある。背が高く目鼻立ちもよく、それこそ中学に入って早々告白されたこともあった。 杏奈には僕からアプローチをかけた。 女子バスケは男子の隣で練習を行っていて、 よく僕達は居残り練習をしていた。 最初に彼女に声をかけたのは僕だった。 「よく練習してるね。そんなに上手なのに」 「もっと上手くなりたいから、高崎くんもそうでしょ」 「うん、まあね」 僕達の関係はそうして始まった。といっても、それから暫くは普通に部活をして一緒に自主練して帰る、ただそれだけだった。 だんだん彼女に惹かれていき、告白したい気持ちも高まったが、行動には移さなかった。 移したのは友梨に彼氏が出来たと知ってからだった。
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