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「ごめん國立さん、こんな遅くに。」
玄関まで迎えに行くと、そこには先ほど確認した通り苦笑いを浮かべる田端さんと、その隣で完全に意識を手放している男が立っていた。
「……こんなデカイ荷物、頼んだ覚えありません。」
「さ、さすが手厳しい。
ごめん、でももう返品できません。
何故なら俺も帰りたいからです。」
なんでだよ。
そう突っ込みたくなったが、日頃の田端さんの疲労を考えると私は何も言えなくなった。
「どちらに運びましょうか。」
大型の電化製品でも配達に来たのかと言いたくなる口調に私は溜息を漏らす。
「では、ベッドにお願いします…」
嗚呼、明日は折角のオフなのに。
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