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"翠さんへのリサーチなんて勘弁して欲しいですよ。"
"…なんで?"
"惚けないでください。
俺が手伝ったなんて言ったら、絶対嫉妬するくせに。とばっちり食らうなんてごめんですね。"
流石に俺の後輩は、俺のことをよく理解していて、たまにし過ぎているから厄介ではある。
「……翠?」
月明かりに照らされた志麻の白く透き通った肌は、それだけで俺の情欲を掻き立てるから困る。
彼女に深く深く溺れて、もう一生離れられない。
まるで甘い毒だ。
「志麻、他の男と仲良くするの禁止ね。」
「…?してない、けど、」
首筋にキスを落としながらそう零すと、彼女は少し身を捩りながら、不思議そうに返答する。
「俺だけ、見てて。」
本当に結婚しても余裕が無いな、と自分でも笑える。
「…私はずっと、翠のことばかりだけど。」
綺麗な細い指で俺の顔にそっと触れながら、呟かれた言葉。
じゃなきゃこんなに悩まない、なんて口を尖らせる彼女が愛しくて仕方ない。
あーこれは朝まで離せそうにないな。
軽くおでこにキスを落としてそう呟くと、志麻は目を細めて少し怒った表情になって。
でもするりと、首にその細い腕を回しながら、
「まあ、誕生日だからね」
なんて笑うから、俺も釣られて笑って、深いキスをした。
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