第五章 マシュマロの破壊力

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「でも、ホント良かったです。みさをさんと先輩が変な関係じゃなくて」  由愛は急に話題を戻す。ポンポン話が飛ぶからついていくのが大変だ。 「私、不思議なんですよね。おじさんが若い子に手を出すと世間から叩かれるけど、男女が逆になるとあんまり責められないじゃないですか。やってることは同じなのに」  由愛は(さげす)むように言った。 「そう……かしら?」  一度とはいえレンタル彼氏を利用した身としては耳が痛い。  みさをが若い頃、援助交際と呼ばれていたおじさんと女子高生の関係、傍から見たらみさをとキキもそれと同じなのだろうか。  みさをがそんなことを考えていると、玄関からバタバタと音が聞こえた。キキが帰ってきたようだ。  気づくと外はもう真っ暗になっていた。
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