最終章 雨よ、やまないで。

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「雨やみませんね 。」 奥さんが俺を見て目をそらす。照れている顔が可愛すぎる。 「ねぇ?分かってます?」 『え??わからないです。』 ・・わからないって・・。 「口説いてるんです、奥さんを。雨やみませんね、て言うのは・・もう少し傍にいたいです、て意味です/////奥さんの気持ち、聴きたいな。教えてください。」 ちゅっ。 つい可愛すぎる頬にキスをしてしまった。 嫌そうではない顔に言葉も止まらない。 「こうして傍にいたいって想うのは、俺・・だけですか?」 ちゅっ・・ちゅっ。 唇に二回。 熱っぽい顔で見つめてきて袖をギュッと握る姿に想わず抱き締めた。 「好きなのは、俺だけ・・ですか?」 『好きだとしても、どうにもできないもの。ごめんなさい。』 好きと言ってくれても、その場で見事に振られた。 「スミマセン。今のことは雨に流してください。」 名残惜しいけれど奥さんと離れ自分の家に戻る。 両想いでも失恋するの仕方無いよな。 雨音に自分の涙を重ね朝まで窓を見つめ続けた。
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