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(なんでこんなにしつこいのかしら)
そんなことを考えてもあっさりとその疑問は解決される。
(蓮絡み……だからよね)
とことん私に恩を売って蓮に関することで味方につけようとしているだろう彼の魂胆が見え見えだ。
(……そうか!)
その時、私の頭に中に昔の漫画とかで見かけたことがある閃いた時に浮かぶ豆電球が出た。
(これ、逆手に取ればいいのでは?)
つまり彼の見え透いた表面上の厚意を受け取るだけ受け取り、いざとなった時には彼の味方をしない。
まぁ……かなり卑怯な手かもしれないけれど、私が役に立たないと分かれば彼も蓮のことを諦めて、私と同居するメリットも失くして早々にこの生活を解消出来るかもしれない。
(凄い……我ながらグッドアイデアの極みじゃない?!)
思わず心の中でガッツポーズをした。
「プッ」
「──え」
「ふっ……ふふっ」
「……」
(また笑っている)
私が何も言っていない中、彼はこうやってよく笑う。恐らく私は考えていることが顔に出やすい性質で、その時は変な顔になっているのだろう。
それを見て彼は笑っている。
(もう分かっているんだからね!)
短い間ながらも彼の奇行には大概慣れてしまったと自負するのだった。
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