flavorsour 第四章

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仕込んでいた発信機がバレる前に彼女とより親しくなり、あわよくば家に招いてもらえるような関係になった際にでも回収しようと思ったのか。 (あーその線、ありそう) 兎に角こんなずさん且つ気持ちの悪いことをされていたということを彼女には知らせたくなかった。 もしも彼女にこれが知られでもしたらきっとまた自分のせいで犯罪紛いな行動を取らせてしまったと、まるで自分が悪いかのように思ったりするだろうから。 だから彼女のために嶋の行った犯罪を俺で止めておこうと思った。 (まぁ、いい牽制材料にもなるだろうしな) 万が一、嶋が懲りずに彼女に近づいたりしたら今度こそ容赦はしない。その時にこれが有効な脅しの物証となる。下手な言い訳や誤魔化しが出来ないくらいに証拠を集めておく。 俺は俺が出来ることで彼女を守ろうと強く思ったのだった。
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