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上がる息を吐き出しながら彼女に「ごめんね」と謝った。
「どうして謝るの…?」
「だって俺……全然もたなくて……はぁ……蘭ちゃんを気持ちよくさせてあげられなかった」
「……」
額から流れた汗が頬を伝って彼女の色づいた肌に落ちた。それを力なく見つめていると背中に回されていた彼女の腕に力が入った。そしてそのまま引き寄せられ互いの体がピッタリと密着した。
「ら、蘭ちゃん?」
「……気持ち……よかった」
「え」
「すごく……すごく気持ち、よかったよ」
「?!」
耳元で囁かれた言葉に心臓が鷲掴みされたような気がした。
(な、なんつー言葉の威力!)
まさか彼女がそこまで言ってくれるとは思わなかったので俺の感動は更に跳ね上がった。おまけに──
「不慣れな私相手に感じてくれてありがとう」
「~~~っ」
(もう……もうもう止めてくれ!!)
彼女の言葉が鋭い矢となって容赦なくズキュンズキュンと心臓に突き刺さる。そのあまりにも嬉し過ぎる言葉によって彼女の中で大人しくなっていた自身がメキメキと復活して来るのが分かった。
「蘭ちゃん……ヤバい」
「え」
「もう一度……してもいい?」
「!」
やんわりと密着を解き、すっかり膨張してしまっている自身を彼女の中から引き抜いた。その衝動に彼女の体がピクンと反応したのも更に熱を滾らせる結果になった。
背中越しに彼女の視線を感じながら使用済みのゴムを外し新しい物と取り替える。
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