flavorsour 第二章

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クリスマス前日だったその日は学校終わりの夕方から町内の子ども会主催でお楽しみ会が行われた。 子ども会役員の保護者と馴染みの子どもたちが集まりゲームをしたりケーキを食べたりした。 ほんの二時間弱程度の会で帰り際に赤いブーツの中にお菓子が入ったクリスマスプレゼントを貰って家に帰った。 平日だったその日も共働きの両親は仕事に行っていたはずで当然家の鍵は閉まっていた。お楽しみ会に向かう際、家の鍵を閉めたのは自分だったからそれはよく覚えていた。 鍵を取り出し開錠して家の中に入ると玄関には出る時にはなかった両親の靴が置いてあった。 もしかしてクリスマスイブだから早めに仕事が終わり帰って来たのかと嬉しくなり慌てて靴を脱いで室内に駆け込んだ。 しかし其処で目にしたものは想像していた光景ではなく、寧ろ何故そんな光景が此処にあるのか訳が分からないものだった。
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