flavorsour 第二章

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──母の最期の言葉の意味が知りたかった 『……に……き』 『……めん………だっ……から……』 母は何が言いたかったのか。そして何故こんな状況になっているのか。 何も分からないのが堪らなく嫌で懸命に母の言葉を、気持ちを知りたいと思った。 その時、突然頭の中に流れ込んで来た膨大な情報。それと共に垂れ流しのように溢れる言葉の渦。 『くにゆき……邦幸……』 『ごめん、ね……お母さん……お父さんのことが好きで……大好きだったから』   ダカラ   イッショニ                    シヌ  ノ 子どもだった俺にはその強烈過ぎる負の感情が重過ぎて、まるで水の底に飲み込まれてしまうような感覚に陥りその場で気を失ってしまった。
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