flavorsour 第二章

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美咲は物を強請ること以外では完璧だった。 料理も上手かったし休みの度に部屋に来ては普段手が回らない処を綺麗に掃除した。趣味も合ったし、たまにあった休日出勤で約束が反故になっても決して怒らなかった。 そんな美咲だったから俺はもしかしたら──という気持ちになったのだと思う。 だけど── ハァー ハヤクケッコンシタァイ (……ん) センギョウシュフニナッチャエバ アソビタイホウダイダシ (……) ハヤトカラノプロポーズノヘンジ ハヤクシナキャイケナイノニ (……) ドウセナラ ワタシカラシチャオッカナァ ギャクプロポーズ (……そう来たか) 俺の上であんあん喘ぎながら腰を振っている美咲の本音がようやく聞こえた瞬間、俺の中の美咲に対する情はあっという間に消え去ってしまった。
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