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「1ヵ月半後に年次研修があるので、その時までに」
「わかった。仕事で皮膚科に通う時間はとれないだろうから、ホームケアで対処しよう」
子供っぽい願いとバカにすることもなく、課長は話を続ける。
「早速だが、明日から不規則な生活を改めて睡眠時間を確保して欲しい。フォーマットは後で送るから、毎週末俺に報告書を必ず提出しろ」
「はい」
「あと、スキンケアにはこれを使うといい」
渡されたのは、発売予定の大人ニキビ用シリーズのテスター。
「テスターだからもちろん無料だ。君自身で使ってみた感想を教えて欲しい」
お金も取られないし、むしろ親切丁寧な対応なのに。
テスターを差し出すその姿は、化粧品を売り付けにきたインテリヤクザにしか見えませんでした。
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