day61

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「私は、原田課長が好きなんです」 ちゃんと目を見て言えた。 それだけで十分だと思っていたのに。 「奇遇だな」 銀縁眼鏡の縁に指先で触れながら、原田課長は言いました。 「俺も君の事が好きなんだが・・・どうしようか?」 課長が両腕を広げて待っています。 銀縁眼鏡の奥の瞳が、微笑んでいます。 私は迷わず課長の胸に飛び込みました。 「なれたじゃないか」 低くて甘い声が耳もとで響く。 「好きな人に自信を持って好きと言える女性に」 「・・・はい!」 この日から、原田課長は私の上司兼師匠兼彼氏になったのです。
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