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day1
自分の肌がキライです。
高校生の時からずっとニキビに悩まされ、なんとなく人に顔を見られたくなくて、うつむきがちに生きてきました。
今日も今日とて、頬に出来たニキビが気になって、ついつい触っていたら、突然上司が話しかけてきました。
「ニキビをつぶそうとするな。極力触るんじゃない」
原田保(はらだ たもつ)、弱冠30才にして課長を務めるエリート様が私のニキビに一体何の用でしょうか。
「退勤後少しつきあえ」
銀縁眼鏡の奥の瞳は何だか怒っているようにも見えます。
放課後体育館裏に来い、的なニュアンスでしょうか。
呼び出しの意図がわかりません。
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