02 構って欲しくて

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02 構って欲しくて

落ち着こうと水を飲みに寝室を出ようとすれば、この少年は直ぐに背後から抱き付いてきた 『 なっ!? 』 「 ママ、遊ぼ?どこに行くの?ねぇ、遊ぼうっ 」 全裸!!服はどうした!?ヤった感覚はないよ!と焦る私をよそに抱き付いて離そうとしない少年に一瞬、ルツと被る なわけ……いや、あり得ないでしょ…と分かっていても呼んだら必ずダッシュで来るルツがいない まさか、この少年に取られたか?と疑問になりながら平均身長より高い私より、二十センチは身長ある少年の頭に触れてみた 『 ルツ…… 』 「 んー? 」 『 水を飲むだけだから離れて 』 「 遊んでくれる? 」 『 ……遊ぶから、離れて 』 分かったと承諾したルツは離れ、出来るだけ下半身を見ないようにキッチンへと行けば ルツと名乗る少年はずっと着いていく 腰に触れたりすることに、嫌で蹴散らそうと思うけどどうでもよくなってきた とりあえず水を飲むためにコップに水を入れ、飲めば、少年はしゃがみこみ猫用の容器へと顔を近付けた 『 待て!!それは飲まないで! 』 「 なんで…? 」 『 だって……人が……、っ……こっち飲め 』 人の姿で水入れは飲んで欲しくないと、別のコップに水を入れ持たせば、彼は舌を伸ばす 飲み辛いと眉を寄せる様子にこっちを見上げてくる 『 そうやって、少し傾けて 』 なんで少年に教えるんだろ、原始人?それとも記憶喪失?って考えては真似るようにコップを上へと上げた 『 あ…… 』 「 ん…… 」 やると思った……飲むこと出来ず口元から全て床へと溢れた水に頭は痛くなる まだ水で良かったと、自分のコップを置きタオルを掴み床を拭く 「 あぁ、濡れた…… 」 『 濡れたって、こっちが…… 』 誰の世話なんて、そう思い見上げれば濡れた水を片手で掬って舌先で舐めては髪へと毛繕いするような動作をする少年に驚くも そんな趣向が……と考えて目線を下げれば目についたオスの立派なモノに顔は熱くなる 『 服を着ろ!! 』 「 みゃっ!? 」 床を拭いてから、男の手首を掴み服がある衣装部屋へと連れてきて、たまに遊びに来る弟の下着を拝借する 『 パンツを履け、これ! 』 ボクサーパンツを向ければ鼻先を近付け、少年は顔を背けた 「 ママの匂いがしないからやだ 」 『 パンツに匂いがついてたら変でしょ!袋から開けたばかりだから、これにして。ほら履け! 』 「 んー…… 」 嫌そうに眉間にシワを寄せては睨む少年は渋々目の前に立った 履かせろって?本当……意味分かんないと視線を外して脚に通せばパンツを履かせた 「 そういえば、いつもある……フワフワしたのないんだよね……知らない? 」 『 尻尾だろうね。たしかに今は無いけど、知らないかな! 』 この辺りと片手で尾てい骨に触れる少年に知るか!と吐き捨てて、他の服を探す とりあえずスレンダーだから、服は合いそうだと黒いVネックのシャツにジーンズを履かせれば、本人凄く嫌そう 「 モゴモゴする…うぇ……ママっていつも着てるけど……こんなに、嫌なの、着てたんだ…… 」 『 人間だからね!というか、貴方も人間だから! 』 「 ん?そうだよ、俺はママと同じだよ?」 猫なのに猫だと思ってない、あのパターンか! 人間なら服を着ることに違和感は無いはずだと思えば少年は首をかしげた 『 絶対に、脱いだらダメだから! 』 「 ん……あ……漏れそう 」 『 へっ、いや。待て!!! 』 凄く疲れた……… 猫用のトイレに掛け走っていく少年の手首を掴んで、人間用のトイレに押し込めて座らせるなんて お嫁にいけない、絶対にお嫁にいけないぐらい見てしまったと思い、ぐったりとソファーに倒れれば少年はやって来た 「 ママ…?遊ぼ?また寝るの? 」 『 ママじゃない……ルイ…… 』 「 んー?ルイ? 」 そろそろ名前で呼んで欲しいと告げれば、少年は体重を掛けることを気にせず上へと乗って来た 重いし、退けと怒ろうとしても金色の瞳はじっと見詰めてくる 『( ……ルツそっくりなのが腹立つ… )』 自分が言葉が分かれば、なんて思ったからだろうか こんな非現実なのに、何故か信用したくなるのは目の前にいる少年がルツに似てるし年齢も近いのがある 重さよりも触れたくなり、頭に手を置けば見詰めていた目は閉じて手へとすり寄ってくる 「 ん…… 」 人では鳴らせないような、喉の音 ゴロゴロと聞こえてくるのは少年からで柔らかな髪を撫でては手を頬から顎下へとやれば嬉しそうに首を反らし向ける まさに猫じゃん……なんて思って手を離せば 少年は視線を向け顔を寄せ、鼻先へと口付けを落とす 『 っ!? 』 「 もっと撫でて…… 」 『 あーもう…… 』 知らない少年なのに美形で可愛いのが悪いと、もう一度頭を撫でていれば、首筋へと顔を埋めた少年はスルッと匂いを嗅ぎ髪へと鼻先を当てる 『 くすぐったい……やめ……っ! 』 「 毛繕い、お返し……じっとしててね 」 人の舌とは思えない、ざらっとした舌先が耳を舐めた感触に鳥肌立てれば髪は舐め辛いのか耳やら首筋へと舐めてきた 『 やめ、っ……いっ…… 』 地味にザラザラして痛いと、少年の髪を掴んだ 「 いっ!なに? 」 『 舌、どうなってるの!?見せて! 』 「 ん?あー…… 」 そっちの方が気になると顔を上げさせれば、意味を理解したように顔を向け舌を出してきた ザラついたカミソリのような舌先は猫のようで、人には無いもの……尻尾や耳は無いのに、こんな部分は猫なの? 変なのって舌先を見てから顎へと触れれば、少年は手首を掴み指先へと舐めてきた 『 なっ…… 』 「 ふふっ…… 」 喉を鳴らし指先へとざらついた舌が舐めれば、手首へと噛み付く彼に眉は寄る 止めろと言えず、何度も噛まれた事で傷が残る手首の感触にルツと同じ事をする思った 『 なんで、いつも咬むの?痛いんだけど…… 』 「 ん?んー……いやだから……? 」 疑問系、相変わらず手首を舐めたり甘咬みする少年を見てから目線を上げれば、頭の上にあるスマホを見かける 『 そう……あ、今は何時かな…… 』 「 っ! 」 『 いっ…… 』 反対の手でスマホを取ろうとすれば、手首に感じる鋭い痛みに眉は寄る 視線を少年へと向ければ、口元から垂れる赤い血に皮膚にまた穴が空いたと知る 『 いたい……なんで、咬むの? 』 「 ママ……それ、触ると……構わなくなる。あっちいってて……なんで……ママの一番……俺でしょ……? 」 俺はそれが嫌い、と告げた言葉に普段の行いを思い出す 確かにスマホを触り始めると、ルツを撫でる回数は減るしあっちいってと告げては無視をする スマホに嫉妬?……なにそれ…… 『 これに嫉妬したところで……ルツの事は、大切だし…… 』 「 それも、だけど……あれも、ピーちゃんもきらい……みんな、きらい…… 」 手首から口を離し、目線をパソコンやらTVやら、寝室から移動してたらしい木に止まってるピーちゃんにも視線を向けた ルツはこんなに嫉妬深いのか、確かに赤ちゃんの時から傍にいるけど…… 『 ふはっ……ははっ…… 』 「 ……ママ? 」 咬んでた理由がヤキモチなんて、可愛いじゃんと思えば少年の頬を撫でていた 『 嫉妬しなくても、ルイが一番だよ。まぁ…ペットに順位はないから皆、大切だよ。ピーちゃんも、蛇やハムちゃんもね……分かった?だから咬まないで 』 「 ……んー……ごめん、なさい… 」 分かってるのか知らないけど、謝って悲しそうな表情を向けたからよしとしよう ポンポンっと頭撫でては、そろそろ重いために動く 『 ルツ……重いから退いて……手当てしたいし 』 「 やだ。離れるじゃん 」 『 っ、重いのは嫌なんだって…… 』 なんとか横を向き、ソファーから降りようとしていれば少年は耳元へと唇を寄せて、舌先で舐めては片手を腰へと滑らせズボンの上から股へと触れた 『 っ!?なっ、どこさわって…… 』 「 じゃ…俺が、ルイのよく遊ぶことを…したら、構ってくれる?いつも見てるから、分かるよ 」 『 よく遊ぶ……なっ!? 』 早々にズボンの中に入った手の平は、下着に触れ布の上から割れ目を触った 反応する身体に反して、自分がいつも自慰するときにルツが近付かないようケージに入れてたのを思い出し、恥ずかしくなる 「 ここ……触るんだよね? 」 『 っ~!やめて、やめっ…… 』 「 でも、俺を狭い場所に入れるじゃん?あれ、嫌い……だから、俺がする…ほら…いつもみたいにして? 」 脚を開けって言ってるのだろ でも、それだと人というか女として終わってると思う 触られる感覚と、恋人すら居なくて物欲しげな身体は理性より本能が素直だった 『 ん……ぁ、ンッ…… 』 理性は負けて、いつものように服を脱げば少年は濡れた秘部へと指を入れ水音を立て弄ってくる ソファーの手摺に背を当てて軽く座ってる私に、彼は見よう見まねの様に、舌先を胸へと当て片方を舐めては軽く甘噛みしてくる 久々に男性に触られる感覚の方が嬉しいと思う身体は、時々震え求めるように愛蜜を垂らす 『 はぁ……ルツ……んっ、ん…… 』 「 ん…気持ちいい?すきっ…? 」 『 う、うん…… 』 そろそろ普段ならバイブとか使いたくなる頃 でも言えるわけが無くて、口元に手の甲を当てて声を我慢していれば、彼の指は深くはいり中を締め付ける 『 ぁ、あっ、くっ…! 』 「 知ってる…嬉しいときの声。この辺、すきなんだ…… 」 探るのが上手くて、水音によって震える身体は次第に絶頂感が近付く それでも、優しくゆっくりと動かすから物足りなくて腰は揺れ動き、恥じらいに脚を動かせば彼は胸元から顔を上げ指を抜いた 『 あ、ん…… 』 もう終わり?と思ってしまえば、少年の表情は欲を含んだように舌舐め摺をし目元を細めた 「 熱い……これ、脱ぐ…… 」 シャツを脱ぎ捨て、ズボンのボタンを外し、早々に下着共に取っ払い、ソファーの下に落とせば彼はもう一度顔を寄せ胸元へと舌を当てれば、脚を開かせ、指を当てる 「 ん……凄く…身体が、へんだし、熱いし…… 」 脱げばなんとかなると思ったんだろ それでも苛立ちを感じ始めた彼は、どうしたらいい?とばかりに視線を向けてきた 目線を彼の下へとやれば、立派なモノは触れても無いのに膨張してる ゴムとか色々考えて、身体を動かし片足を開けば自らの秘部へと見せ付けるように開く 『 ルツ……その、いれて…… 』 「 ん? 」 『 だから……これ、触ってたところにいれるの…… 』 「 っ……! 」 片足を動かし陰茎に触れれば、彼は理解したように一瞬眉を寄せ 視線を自らのに落とし片手で掴めば触ってたところに押し当ててくる 『 はぁ……ん……ぁ……いいよ、ルツ…… 』 「 ンッ…… 」 秘部を見つけ押し込まれた亀頭に息は詰まるも、彼は中へと深く入れば、後は反応のままに腰を掴み打ち付けてくる 『 ぁ、あっ…あっ、くっ!んっ! 』 「 っ…ルイ……嬉しい、声だして… 」 『 あぁっ、きもちっ、ん……ひぅ、あっ! 』 質量と硬さのある陰茎が何度も肉壁を満たし擦り付け、バイブとは違った生々しさや熱さに求めるように締め付ければ 少年の身体は下がり頬へと口付けが落ちれば、首を抱き自ら唇を重ねる 「 ふっ、ん…… 」 『 んんっ、ンッ…… 』 肉体がぶつかる音と舌先が重なれば、ざらついた舌に触れ甘く擦られる度に痛みを忘れ気持ちよくてフワフワしていく 指とは違う激しい動きに、ルツの呼吸は荒くなり口付けを離せば首筋へと顔を埋め身体を抱き締める 胸板と胸が重なり、深々と挿入されたまま何度も突き上げられ、性欲を掻き上げるような動きに声を隠す余裕無く喘ぐ 『 ぁあっ!いっ、くっ、ぁ、らめっ、ぁ、もぅ、ンンッ!やっ!あっ、あっ! 』 「 っ……逃げちゃっ……だめっ… 」 逃げ腰になる身体を抱き締めるように押さえ付けられ、囁くように告げられれば腰を反らし中をきゅっときつく締め付け果てた 「 ん……はぁー…… 」 内部に感じる熱い欲に、少年もまた達したのだと分かれば彼は動くのが止まる 互いに呼吸を整えて、痙攣するようにピクピクと動いていれば ルツは首筋やら頬を舐めては、引き抜くこと無くもう一度浅く腰を揺らす 「 これ……気持ちいい…。はぁ……もっと、動いていい…? 」 『 ぁ、あっ、っ……いいっ、よ…… 』 「 ん… 」 欲求不満の独身には、彼の熱やら動きは激しくて声が枯れるまで何度と抱き合っていた ふっと、目が覚めた時には寝室のベッドに寝ていて服はちゃんと着ているし、猫のルツは顔の横で寝てたことに青ざめる 『 ……変な夢を見た…流石に、彼氏作る努力しよ…… 』 夢だと安心しては、ルツの背中を撫でて朝御飯の準備へと向かった うん……夢でよかったよ 「 ……おや、ルイ、ご飯かい? 」 『 ……えっ…… 』 リビングへと行けば明るい緑色の髪の青年は、ニコッと笑った 徐々に青ざめていけば、声を上げた 『 夢から、覚めて欲しい!! 』 それからルツをしっかりと構ってから、スマホに触れば咬まなくなった うん……嫉妬深い猫なんだね……
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