逆さの虹

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僕が住んでいる町は人里離れたところにあって、 それでもまだ、町の維持システム自体は機能している。 それは誰かが住んでいるだろうからという親切心からでもなければ、単純に電源の切り忘れなんじゃないかと僕は睨んでいる。 つまり誰だって面倒くさいことはしたくないのだ。 たとえそれが後々に厄介なことになろうとも。 といっても僕がそこに住む権利を、此処に住まう誰かに主張するには遅すぎで、その町は既に廃墟。僕以外に住んでいるやつなんて見たことがないのだら。
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