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「ん、ぁ……っ!」
甘ったるい声が、勝手に口からこぼれ落ちてゆく。
唇で優しく挟まれたかと思えば、舌先でピンと弾かれて、その間にも揉んでいる手は止まらないし、時々きゅっとつままれたりして、跳ねる身体を抑えられない。
足腰から力が抜けてへたり込むと、まだ準備をしていない孝弘のそれが入ってしまいそうになり、慌てて腰を浮かせて――。
「も、足が……」
中途半端な体勢を続けていたせいで腿の筋肉が限界を迎え、プルプル小刻みに震える。
「……残念」
先程までの体勢が結構お気に召していたのか軽く肩を竦めた孝弘だったけれど、すぐに微笑んで、ベッドへと私の身体を横たえた。
「……んっ」
また深いキスをして、ふわふわとした心地よさに包まれる。
首筋、鎖骨、胸元、ウエスト……とどんどん下っていった孝弘の唇。
キスの余韻でぼんやりしている内に、彼は下腹部にちゅっと軽く口づけを落とす。
降下はそこで止まらず、いつしか立てられていた脚の内側の際どいところにもキスをされて、「んっ」と小さく息が漏れた。
下を見ると、目の奥に熱を揺らめかせた孝弘が視界に入って心臓に悪い。
だけど、目を閉じると次にどんな刺激がくるかわからなくて、余計にびくっとしてしまう。
ジレンマに陥りながら、視線を宙に彷徨わせていた時だった。
「ひぁっ!」
これまでとは違う強烈な刺激に襲われて、パッと勢いよく孝弘の方を見る。
「や……、ぁあ……っ!」
ニッと少し意地悪な笑みを浮かべた彼は、赤い舌を伸ばし、蜜口の上にある一番弱い部分を舌先で容赦なく嬲る。
その淫靡な様をありありと見せつけられて、目を閉じてしまいたいのに、彼から視線をそらせない。
私と視線を絡めながら、彼はゆっくりと、私の中へと指を埋めていった。
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