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「……レッドさん、ですよね…!?」
「……は?」
「ち、ちがいますか?数年前の、戦隊ヒーローで、レッド役をされてましたよね…!」
「………そっち?」
「へ?」
きょとん、とした顔で俺を見る彼女。
しかし興奮は冷めないのか、そのまま言葉を続ける。
「私の弟が、すごく好きで…!お会いしたって言ったら喜ぶと思います。
ありがとうございます。」
そう言って、ふわり、やっと明るい笑顔を見せる。
なんだ、ちゃんと笑えるんじゃん。
「…お礼言われることでは無いけど。
久々に、戦隊ものやってた時のこと言われたな。」
「そうなんですか。レッドさんは、とても格好良かったです。」
「そのレッドさんってやめて。名前で良いから。」
なんつー呼び方だよこの歳で拷問か、と突っ込みそうになりながらそう伝える。
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