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「…とりあえず、うちの事務所の仮眠室使ってもらうか。」
諦めたかのように溜息を吐いた潮音さんは、ちょっと電話してくるわ、と言って車を降りていった。
やっぱりなんだかんだ真のお人好しだと思う。
絶対捨て猫とか拾うタイプ。
「…穂積さん。やっぱり、ここまでしていただくのは…」
「今更何言ってんの。それに、あのまま家に帰って本当にあんた大丈夫だったの?」
「、」
今日、俺にぶつかってきた時のひよりは尋常ではないくらい何かに怯えていた。
かえでが俺にしがみついて離れないから、という理由でとりあえず再び車内に戻ったが、それ以上にあのままこの2人をアパートに帰していいのか、という気持ちがあった。
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