01.レッドは、出逢う

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「…ありがとうございます。私も、かえでの事務所の方に、今日のことをきちんと電話してきます。」 ぺこり、お礼を言ったひよりは車を降りていった。 それと代わるように、潮音さんが運転席に戻る。 「お前覚悟しとけよ。許可出たけど、社長がめちゃめちゃ面白がってたぞ。」 「えー…めんどくさー…」 お前が悪い、と楽しそうに笑う潮音さん。 「潮音さんありがとう。」 「素直で気持ち悪いな。 で。珍しくこんなにお前が動かされてるのはなんで?」 「…気になる点が、多すぎるんだよ。」 「…まあ、確かに。まずなんで一緒に暮らしてないんだこの子達。」 潮音さんの言葉はまさにその通りだった。 どうして兄弟が一緒に過ごす日は、わざわざ事務所に連絡する必要がある? 「______とりあえず1つ。 かえで。 そんなにしがみつかなくても、もう大丈夫だけど。」 「…え、」 俺がそう言うと、潮音さんも驚いたように振り返る。
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