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昔、言われたことがある。
戦隊ヒーローの役を終えた後、俺が次に演じたのは犯罪者だった。
まさにデビュー作とは正反対。でもその脚本を見た時に、絶対演じたいと思った役だ。
しかし。
当時付き合っていた女は、言った。
「____正統派路線でもっといけたのに。
どうしてこんな勿体ないことしちゃったの?」
吐き気がした。嗚呼、そうか。
所詮、演じている俺なんて見ていないし興味がない。
甘いマスクで笑って、歓声を貰えるような"彼氏"。
そういうステータスでしか俺を見ていないのか。
「(馬鹿みたいだ。)」
___もう2度と簡単には、心は晒さない。
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